2025年が始まって1カ月が過ぎました。初詣を終えた方も、「七福神めぐり」をしてみませんか？ これは、室町時代の中頃、庶民に広まった伝統行事で、「七難即滅」「七福即生」を祈願するもので、ご利益満載。すべてめぐると達成感もあり、贅沢なランニング、ウォーキングになるでしょう。 今回は江戸最初の七福神めぐりとされる「元祖山手七福神」をコンプリートすべく約4.2㎞のプチ旅行に出かけます。

スタートは東京メトロ南北線の白金高輪駅。まずは加藤清正が祀られていることから「清正公（せいしょうこう）」と通称される覚林寺を目指します。出口1から桜田通りを目黒方面に進むと、右側に見えてきます。こちらには災難除けなどの福徳を授けるという毘沙門天が安置されています。なお最初にご本尊をお参りするのが心得です。

目黒通りを500mほど進み、左に入って瑞聖寺へ。隈研吾が再建を手掛けた空間はアートの領域。静けさのなかに美しさを感じられます。ここには大きなお腹が特徴の布袋尊。円満な家庭の守護神です。

さらに目黒通りを目黒方面に550mほど進むと、妙圓寺があります。ここには幸福・財産・長寿の神様である福禄寿尊と、学芸・智慧・長寿の守護神である寿老人尊。一気に二神を拝めて、得した気分です。

目黒通りをさらに進んで、目黒駅前を通過したら、左の道へ。行人坂の途中に大圓寺があります。境内には七福神の石像もありますが、ご本尊の横に大黒天が祀られています。右手に打出の小槌、左肩に大袋を背負い、五穀豊穣、実りのシンボルです。

太鼓橋（目黒川）を渡り、歩道橋で山手通りを渡ると、蟠龍寺があります。緑豊かな境内の奥には岩屋辯才天。智慧・弁才・財をつかさどり、音楽・芸術などの上達にご利益があるといわれる神様です。

山手通りを右に130mほど進み、右の道に入ると、「目黒不動」と親しまれている瀧泉寺です。筆者は初めて訪れましたが、驚きました。広大な敷地と数々の仏像。圧巻の光景が広がっています。恵比寿神は仁王門のなかではなく、門の左手前にある弁天堂（三福神）に祀られています。右手に釣竿、左手に鯛を抱えており、商売繁盛・多幸をもたらす日本古来の民族神です。

今回はスタンプラリー気分で楽しめて、心身ともに大満足。お賽銭のご用意をお忘れなく。
※寺社によって御開帳の時期は異なります。お出かけ前にご確認ください。