

道路見学ツアーを開催!
(公財)東京都道路整備保全公社は、東京都建設局、(公財)東京都公園協会、(公財)東京都慰霊協会等のご協力のもと、普段なかなか見ることのできない都内の道路関連施設や道路建設工事現場などを見学する道路見学ツアーを企画・運営しています。令和6年9月27日(金)、10月23日(水)、11月13日(水)・19日(火)、12月6日(金)に、抽選で選ばれた皆さんが参加して道路見学ツアーを開催しました。
令和6年9月27日(金)
環八 井荻トンネル見学ツアー

井荻トンネルの換気塔は地域のランドマークとなっている

井荻トンネルは、延長1,263mに及ぶ大型トンネルです。環状八号線 井荻地区の慢性的な渋滞を緩和することを目的に建設され、平成9年(1997)に開通しました。東京都道路整備保全公社は、開通当初から井荻トンネルの管理業務を東京都から受託しています。東京都第三建築事務所の担当者と公社職員からの説明、ビデオの視聴後、施設を見学しました。
監視室

トンネル内に設置された監視カメラで24時間365日監視

トンネル監視制御設備
井荻トンネル模型

トンネル整備当時に作製された模型。トンネルの全体像や整備経過を音声と動きで説明

非常用発電設備


停電に備えて設置されている非常用発電設備は、船舶規模のディーゼルエンジンを使用。すぐ起動できるように常に温まっています。
ポンプ室

360トンの水を常時蓄える消火水槽を設置。トンネル内の火災時、消火ポンプを起動し、水を消火栓・水噴霧設備等に供給します。
排風機

トンネル内を換気するため、交通量や一酸化炭素濃度等の計測データを元に排風機とジェットファンを適正に運転しています。

排風機の内部
除じん装置

たくさんの除じんフィルターが並べられた除じん装置。トンネル内を走行する車の排気ガスは除じん装置でろ過され、排風機、消音装置、換気塔を通って、きれいな空気となって外へと排出されます。
トンネル内車道

非常口扉から井荻トンネル内の車道を覗き、間近に走行する車両を見学

地上非常口

地下2階から非常時に使用する避難通路を通り、地上にある非常口を見学

令和6年10月23日(水)
隅田川橋梁(水上バス乗船)・復興記念館見学ツアー
東京都復興記念館と東京都慰霊堂

東京都慰霊堂
設計は築地本願寺などを手がけた日本の近代建築の第一人者・伊東忠太です。

東京都慰霊協会職員からビデオを交え建設の経緯や建物についての説明がありました。

関東大震災の状況を描いた絵画や戦時中の写真を展示

「東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑」の花壇

東京都復興記念館
関東大震災100年事業の一環で、令和5年(2023)9月に改装が完了した東京都復興記念館。
館内の1階に関東大震災、2階には東京大空襲の状況を今に伝える遺品や写真、貴重な資料などが展示されています。

関東大震災直後のパノラマ写真(1階)

被害の凄まじさを伝える被災遺物(1階)

関東大震災を描いた絵画を展示(2階)

「東京市五千分の一模型」(2階)
隅田川橋梁(水上バス)

ドイツ・ケルンの吊り橋をモデルにした清洲橋(国重要文化財指定)
隅田川の橋梁群めぐり
(青文字は関東大震災の復興事業で架けられた橋)
白鬚橋→桜橋→
言問橋→
吾妻橋→
駒形橋→
厩橋→
蔵前橋→
両国橋→
新大橋→
清洲橋→
隅田川大橋→
永代橋→
中央大橋→佃大橋→勝鬨橋→築地大橋

両国リバーセンターから乗船

船内では東京都建設局道路管理部職員から隅田川に架かる橋の特徴や歴史の説明を受けました。



水位が高かったためしゃがんで通る橋に大興奮!

完成当時、跳開橋として東洋一の規模を誇っていた勝鬨橋(国重要文化財指定)

佃大橋は戦後初めて隅田川に架けられた橋

隅田川の最下流に架かる築地大橋

令和6年11月13日(水)・19日(火)
街路樹ツアー
~丸の内界隈に秋の街路樹を訪ねる~
日比谷公園

松本楼前の首賭けイチョウ。公園開設前までは日比谷見付(現・日比谷交差点)付近にあったものを公園の設計者・本多静六博士が「私の首を賭けても移植を」と、今の場所に移動したことからこの名で呼ばれるようになりました。

東京都建設局公園緑地部の職員から東京都の街路樹の役割と維持管理についての説明を受けました。

高橋講師より街路樹や樹木についての説明を受けました。

昭和41年(1966)に植えられた東京都の木(イチョウ)

日比谷公園のシンボル・大噴水

鶴の噴水と雲形池
丸の内・大手町地区

昭和57年(1982)に都内で初めて造られた公園と道路が一体化した緑化道路。多様な樹木と藤棚が一体となっています。

十月桜は八重の花が咲きます!

赤い実をつけたトキワサンザシ(ピラカンサ)

車道を減らして歩道を広くした丸の内仲通りは、ケヤキなどが植えられています。


歩道に展示されたパブリックアートにも注目!

東京駅から皇居に向かう行幸通りのイチョウ並木

街路樹発祥の碑(内堀通り・大手町タワー前)

ヒートアイランド現象を緩和するクールスポットになっている大手町の森

令和6年12月6日(金)
環2 築地虎ノ門トンネル見学ツアー

土地有効活用のため、トンネルの上に建てられた築地換気所。地上3階、地下3階の構造になっています。

築地虎ノ門トンネルは、延長約1.84kmにも及ぶ大型トンネルです。環状第2号線(全長約14km)のうちの虎ノ門、新橋、汐留、築地を結ぶ区間で、令和4年(2022)12月に全線開通しました。東京都道路整備保全公社は、施設管理業務を東京都から受託しています。東京都第一建設事務所の担当者と公社職員からの説明、開通式典のビデオを視聴後、施設を見学しました。

監視室(3階)

トンネル内の情報をCCTVモニター等により24時間体制で監視する監視室。モニター毎に区間を決めて、監視するカメラは順次切り替えられています。

これから再開発が進められる広大な築地市場跡地
非常用発電機(1階)

電力会社からの電力供給が停止した場合、重要な施設へ電気を送るディーゼル発電機。一般住宅なら100軒分を賄える500kVAで、24時間運転できる能力があります。
電気室(2階)

6,600ボルトの電圧を変圧して、トンネル内全ての設備に電気を送っています。
■地下3階
排風機


電気集じん機できれいになった空気を吸い込んで、換気塔の上部へ送り出す巨大な扇風機。
ポンプ室

トンネル内に溜まった雨水等を排水槽に溜め、排水ポンプで下水道に流しています。
消音装置

排風機で送り出された空気から発生する風切り音やモーター音等の騒音を吸収・低減
電気集じん機

トンネル内を⾛⾏する⾞の排気ガスに含まれる煤塵(SPM)等を除去
■汐留非常口

景観に溶け込むかまぼこ型のデザイン。おもりの自重で開放され、同時にアナウンスが流れるようになっています。

※通常は24時間、排風機を運転しているため中には入れません。

道路見学ツアーに参加してみませんか?
(公財)東京都道路整備保全公社では、道路見学ツアーの参加者を募集しております。参加方法等、道路見学ツアーに関する情報については、道路見学ツアーのWEBサイトをご覧ください。
問い合わせ先:(公財)東京都道路整備保全公社 総務部公益事業課公益事業係 03-5381-3380

皆様の参加をお待ちしています!
道路見学ツアーは、道路整備・維持管理の必要性と重要性を都民の皆様に理解していただくために実施しています。道路整備や維持管理の必要性・重要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を深めていただく機会となっています。2回目の開催となった「環八 井荻トンネル見学ツアー」、「環2 築地虎ノ門トンネル見学ツアー」は、実際にトンネルの現場を見ていただくことで、安全で快適な通行のためには、日々の業務がいかに重要であるかをご理解いただく機会になったと思っております。今後も都民の皆様にご満足いただけるツアーを企画し、安全に楽しく実施していく予定です。
(公財)東京都道路整備保全公社 公益事業課長 竹澤 康