「用地管理」の仕事
道路整備に必要な用地を取得し、
委託者に引き渡すまでの適切な管理を行っています。
用地管理の業務について教えて
私たち東京都道路整備保全公社は、「東京都政策連携団体」に位置付けられ、都政との関連性が高い団体です。公社用地部では、東京都から道路用地取得業務を受託し、交通渋滞の解消や安全安心な道路ネットワークの早期整備に向けて、用地取得業務を行っています。具体的には、首都東京の再生のため整備が急がれる骨格幹線道路計10路線と、木造住宅密集地域(整備地域)において、市街地の延焼を遮断し避難路や緊急車両の通行路とする特定整備路線計5路線を、東京都から受託しています。用地管理の業務は、受託した路線において、関係権利者から土地の引渡しを受け東京都に引継ぎするまでの間、防塵舗装や除草作業等を行い、適正な状態で事業用地を管理するための業務を行っています。
事業用地風景
用地管理業務の特徴は?
柵設置等の管理施設工事と、除草作業等の維持管理のための業務を行っています。 管理施設については、事業用地をネットフェンス等で囲い、閉鎖管理を行うことを原則としております。用地取得した事業用地は、基礎・たたき等の支障物のない更地化された状態で関係権利者より土地の引継ぎを受けます。土砂の流出・飛散を防止し、雑草の繁殖を抑制するための防塵舗装や、違法駐車や不法占拠等されないよう管理柵の設置をするために、施工内容や施工時期等について、用地担当者・関係権利者・施工業者と調整を行いながら適切な管理方法を検討します。維持管理については、害虫の発生源にならないよう定期的な除草や、不法投棄されないよう清掃等に注意しながら適正な管理を心がけています。
防塵舗装の施工風景
大変なことややりがいは?
各路線の特色に応じた事業用地の管理を行うために、東京都や建設事務所等の関係各所と協議し、様々な調整を行っています。事業用地の活用は限られていますが、例えば、取得した事業用地を閉鎖管理するのではなく、道路工事に着手するまでの間は、沿道住民等の安全性の向上・地域の利便性の向上・用地取得促進のため、東京都等と協議を行い、暫定歩道として活用する場合もあります。事業用地活用の他にも、道路工事が開始されるまでの期間において、現況道路と計画道路(将来の道路)の高さの違いによって生じる問題への調整も行っています。その一つが雨水への対応です。事業にご協力いただいた方が残った土地に建築する際は、計画道路の高さに合わせて再建されることが多くなります。この場合、計画道路の高さが現況道路より低いと、道路工事が終わるまでの間は、雨が降ると道路側から建物側に雨水が流れ込んでしまいます。そうしたことを防ぐために、事業用地内に排水施設等を設置するなどの検討が必要となります。関係権利者等の皆様にご不便がかからないよう、事業用地ごとに検討が必要となる重要な業務です。近隣の皆様に「この場所にこれくらいの大きさの道路ができる」、「道路が広がると今より車が通りやすくなる」と道路整備が進んでいることを視覚的に理解していただけることがやりがいです。
除草作業風景
施工業者との打ち合わせ
今後の意気込みについて
公社では、用地取得事業以外にも様々な業務を行っています。視野を広げ、幅広い分野で活躍できる人材になり、より一層都民の皆様へ貢献できるよう、日々の業務に取り組んでいきたいと考えています。