No.66 INDEX

YR-MAG No.66

TR-MAG.

2022 WINTER

NO.66

BACK NUMBER

Human Report



多摩地域の道路整備に必要な
用地の取得を行っています。

公社では、様々な事業を行っています。このコーナーでは、公社の事業の仕組みと合わせて、公社の部署とそこで働く職員にスポットを当てながら、公社の仕事をご紹介していきます。

「多摩地域の用地取得」の仕事

多摩地域の用地取得について教えて

私たち東京都道路整備保全公社は、「東京都政策連携団体」に位置付けられ、都政との関連性が高い団体です。公社用地部では、東京都から用地取得業務を受託しており、交通渋滞の解消や安全・安心な道路ネットワークの早期整備に向けて、用地取得の折衝、調整業務などを行っています。立川市に事務所を構える用地部用地課多摩支所では、整備が急がれる骨格幹線道路のうち、東村山市に位置する東村山3・3・8(本町)(久米川)、武蔵村山市に位置する立川3・2・4(Ⅳ工区)、国分寺市に位置する国分寺3・2・8の計四路線、多摩地域の用地買収を担当しています。多摩地域における用地取得の大きな特徴は、「区部に比べ農地が多い」ということではないでしょうか。農地は「農地法」という法律で農地以外のものに変えることを厳しく規制されています。農地を農地以外、例えば、住宅や駐車場等に変えることを「農地転用」といいますが、この場合は、市の農業委員会等で「転用許可」を得る必要があるのです。多摩地域の用地取得では、しばしばこのような手続きを要する事例があり、関係権利者の方への折衝業務のほか、登記所や農業委員会等との連絡調整がとても重要になってきます。

用地担当の仕事内容は? 心がけていることは?

仕事内容は多岐にわたり、様々な業務が一連の流れとなって成り立っています。具体的には、東京都の基準に基づいた補償金額の算定、関係権利者の方との折衝、契約の締結、登記、補償金の支払い等があります。中でも関係権利者の方との折衝は、補償内容を説明する場でもあり、用地業務の中でも非常に大きな役割を担っています。折衝の場では、補償の考え方や具体的な補償内容について、丁寧にわかりやすくご説明し、誠心誠意ご対応することを心がけています。十人十色といわれるように、関係権利者の方も様々な方がいらっしゃいます。置かれている状況が異なりますので、すぐに事業にご協力いただける場合もあれば、そうでない場合も往々にしてあります。そのような時こそ、誠心誠意「聴く」こと、お相手の不安や置かれているご事情、真意に沿って、お話しするように努めています。

用地取得の仕事の面白さ、やりがいは何?

用地取得は道路整備事業を進めるための重要な仕事であり、まさに地図に残る仕事です。自分が関わった仕事が道路として目に見える形で残り、住民の皆様の暮らしを豊かにする、それを身近に感じられるということが、大きな魅力だと思います。折衝では、粘り強くかつ一人ひとりに寄り添った丁寧な説明が求められますが、だからこそ、ご契約いただき「あなたが担当でよかった」と言われた時には大きな達成感が感じられます。そこにたどり着くまでに様々な課題やアクシデントが発生することもありますが、一つひとつ解決していくところが用地取得の仕事の面白さだと思います。東京都をはじめ、所管の建設事務所等とも連携しながら仕事を進めるので、官公庁と一体感をもって働けるというやりがいもあります。書類作成等の事務業務もありますが、基本的には現場に足を運んで、とにかく歩きます。地域の方をお相手にする仕事であるため、自分が担当する路線・地域のことをよく知るというのはとても大切なことです。先輩社員に聞いての情報収集ももちろんですが、実際に現場を歩き、自分の目で確かめる、そうすることで地域が見えてくるのです。このように、ある種フィールドワーク的な側面があることも面白さの一つではないでしょうか。現場を歩き、取得した事業用地が増えるのを見る度に、あの時はどうだった、この仕事は大変だった等と様々なことが思い起こされます。それだけでなく、住民の皆様に安全・安心な生活を提供できる日が近づいていることを実感でき、日々大きなやりがいと達成感を感じています。

今後の意気込みについて

道路の整備は、緊急輸送路の確保、交通ネットワークの拡充につながります。今後も多摩地域の防災性向上や交通渋滞緩和に寄与するため、さらに専門性を磨き、体制を整えてレベルアップし、より一層都民の皆様の生活に役立っていきたいと考えております。

BACK NUMBER

ページトップへ戻る